総合カタログ
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(2) ナットを固定するボルトは、それが長過ぎたり、ハウジング上のボルト穴が短か過ぎる場合、確実に固定できません。(3) ナットを固定するねじ部が振動又はスプリングワッシャが用いられていない場合は緩みます。7. ハウジング面の平行度や平面度が許容限度を越える:● 動きがスムーズでない● 破 損:(2) 切削屑がナット内に入る:ナットにワイパーが装着されていない場合は、加工中の切削屑がナット内に入ることがありま6. ナットハウジング又はベアリングハウジングが正しく取付けられていない:(1) ハウジングは振動又は位置決めピンの欠如により緩むことがあります。位置決めにはスプリングピンではなくノックピ8. モータおよびボールねじが正しく組立てられていない:(1) モータ軸とボールねじはその間のカップリングが確実に固定されていないか、又はカップリング自体が充分な剛性を持(2) 駆動歯車が正しく噛み合っていないか又は駆動機構の剛性が不充分な時に発生します。ボールねじをベルトにより駆動(3) 位置決めキーがキー溝の中で緩んでいる時に発生します。ボールねじ、キーおよびキー溝の間に接合不良があればバッ1. ボールの循環路の中に異物が入る:(1) 梱包材料がボールの循環路に付着:各種の材料および防錆紙が出荷の際の包装に用いられています。ボールねじを設置かつ芯出しする際の手順が正しくなければ、これらや他の異物がボールの循環路の中に落ち込むことがあります。これによりボールが転がらずに滑り、ボールナットが動かなくなる場合も考えられます。2. オーバーラン4. リターンチューブの損傷:5. 芯出し不良:6. ナットがナットハウジングの中に正しく装着されていない:7. 輸送途上でのボールねじの損傷:1. ボールの破壊:2. リターンチューブの損傷又は破損機械の組立時にハウジングの取付位置と機械本体との間に調整の為にしばしばシムが用いられます。これらの装置の平行度や平面度が許容限度を越える場合にはテーブルの位置精度が変わることがあります。オーバーランによりリターンチューブを損傷・破損することがあります。この場合にはナットは円滑に回転しません。極端な場合にはナット又はねじ軸の溝をも損傷、破壊することがあります。オーバーランは機械のセッティング中、又はリミットスイッチの故障や機械の衝突の際に生じることがあります。損傷の再発を防止する為にオーバーランしたボールねじは再び使用する前にメーカに返却し、点検修理を依頼してください。リターンチューブは設置中に大きな衝撃を受けた場合には損傷する場合があり、上記と同じ問題を生じます。ボールナットのハウジングとねじ軸ベアリング支持ハウジングの軸芯が一致していない時にはラジアル荷重が作用し、ねじ軸が曲がることがあります。曲がりが発生する程の大きなラジアル荷重でない時にも、異常摩擦の起きることがあります。ボールねじユニットの精度は芯出し不良の場合には急速に低下します。ナットの予圧が大きければ大きい程ボールねじの芯出し精度を高めなければなりません。ナットが傾くか、芯が狂っている時には異常な負荷を生じます。この問題がある場合、モータ電流の変動が発生します。ボールの最も一般的な材質はSUJ2です。3.175mmのボールを破壊するには1,400kgか1,600kgが必要です。潤滑不足又は潤滑されないボールねじの温度は運転中に著しく上昇します。この昇温がボールを脆くし又は破損させ、これに続いてボールナットの溝又はねじ軸を損傷します。従って設計の段階で潤滑剤の補給手段を考慮しなければなりません。自動潤滑システムが利用できない場合には定期的なグリース補給がメンテナンスのプログラムの一環として大切な事です。ボールナットのオーバーラン又はリターンチューブに衝撃が働いた場合にはリターンチューブが損傷又は破損することがあります。これによりボールの循環路を塞ぎ、ボールは転がらずに滑って、場合により破損することがあります。ンを使用することを推奨します。たない場合には両者の間に回転誤差が生じることになります。させる時にはタイミングベルトを使用してください。クラッシュが大きくなる原因となります。す。この場合に運転は不円滑となり精度と寿命は低下します。2-136

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